重賞データcheck
 今週は天皇賞・秋,スワンS,アルテミスSが東京芝2400mで行われる。さらに平安Sも開催される。そこで、過去のデータからこれらの重賞レースの傾向を占う。
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第170回 天皇賞・秋(G1)

10月27日(日) 東京競馬場 芝2000m

 秋の古馬頂上決戦の第1戦・天皇賞(秋)。ここからジャパンC、そして有馬記念へと続く、俗に言う「秋の古馬三冠」第一関門となる。これまで2000年のテイエムオペラオー、04年のゼンノロブロイの2頭が、この3連戦3連勝を達成。ほかにも16年のモーリス、17年のキタサンブラック、19〜20年連覇のアーモンドアイ、そして一昨年〜昨年のイクイノックスなど、近年だけを見ても数多くの名馬が優勝馬に名を連ねている。今年も実力馬が揃ったが、どの馬が栄光の盾を手にするのか、過去の傾向を見てみよう。
過去のデータをCheck!

チェック11番人気が複勝率90.0%

 過去10年、1番人気は複勝率90.0%の好成績。2018年のスワーヴリチャードが10着、2014年のイスラボニータが3着に敗れたが、連対率も80.0%と非常に高い。また5番人気の優勝は10年前で、2015年以降は3番人気以内の馬しか勝利を挙げていない。また、2018年以降は穴馬の出番自体が少なくなっており、過去6年の8番人気以下は【0.0.0.40】。この間の3連単は2万5000円未満で、6回中4回は1万円を割っている。本命サイドでの決着が多いレースだ。
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【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率 過去6年
1 7-1-1-1 70.0% 80.0% 90.0% 4-1-0-1
2 1-2-2-5 10.0% 30.0% 50.0% 1-0-2-3
3 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0% 1-1-1-3
4 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0% 0-1-1-4
5 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0% 0-1-0-5
6 0-1-4-5 0.0% 10.0% 50.0% 0-1-2-3
7 0-2-0-8 0.0% 20.0% 20.0% 0-1-0-5
8 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-40
9 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
10 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
11〜 0-0-1-50 0.0% 0.0% 2.0%
【上位馬の人気と主な配当(過去10年)】
14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
1着人気 5 1 1 1 2 1 1 3 1 1
2着人気 2 10 7 2 4 3 5 1 7 6
3着人気 1 6 6 13 6 6 2 2 4 3
単勝 1,100円 340円 360円 310円 310円 160円 140円 340円 260円 130円
馬連 3,140円 7,340円 2,420円 900円 1,520円 920円 970円 390円 3,330円 1,330円
馬単 6,780円 10,390円 3,700円 1,660円 2,370円 1,170円 1,180円 850円 4,930円 1,500円
3連複 2,850円 24,850円 7,430円 15,290円 6,420円 3,210円 960円 350円 4,400円 2,180円
3連単 23,290円 109,310円 32,400円 55,320円 24,230円 8,860円 4,130円 2,040円 23,370円 6,960円

チェック24、5歳馬が中心、牝馬なら牡馬相手のG1優勝馬

 牡・セン馬の年齢別では、5歳馬が最多の4勝をマーク。ただ、複勝率は4歳馬が上回っており、この4、5歳馬が中心になる。4歳の牡・セン馬は、馬券に絡んだ11頭中6頭が6番人気以下と、穴なら4歳が狙い目。5歳は好走馬9頭中7頭が5番人気以内だ。
 一方、牝馬は全体で複勝率37.5%と、牡・セン馬を大きく上回る。馬券に絡んだ馬はジェンティルドンナとアーモンドアイ、そしてアエロリット、クロノジェネシス、グランアレグリアと牡馬相手のG1勝ち、古牡馬相手のG1連対、その双方の実績を持つ馬ばかりだ。
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【性齢別成績(過去10年)】
性別 年齢 成績 勝率 連対率 複勝率 6番人気以下 同複勝率
牡・セン 3 2-0-2-6 20.0% 20.0% 40.0% 0-0-0-3 0.0%
4 2-6-3-26 5.4% 21.6% 29.7% 0-3-3-14 30.0%
5 4-3-2-32 9.8% 17.1% 22.0% 0-1-1-26 7.1%
6 0-0-0-26 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-22 0.0%
7〜 0-0-0-21 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-21 0.0%
8-9-7-111 5.9% 12.6% 17.8% 0-4-4-86 8.5%
牝馬 3 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0% 該当なし
4 1-0-1-5 14.3% 14.3% 28.6% 0-0-0-3 0.0%
5 1-1-2-4 12.5% 25.0% 50.0% 0-0-1-3 25.0%
2-1-3-10 12.5% 18.8% 37.5% 0-0-1-6 14.3%

チェック3前走G1ならG1優勝実績のある4〜5歳馬

 前走クラス別では国内G1組が【6.7.4.19】複勝率47.2%と安定しており、同G2組は【4.3.6.84】同13.4%と確率こそ低いが好走馬自体は多い。G3以下や、海外組はすべて馬券圏外に敗退している。
 このうち、前走で国内G1に出走していた好走馬は表の17頭で、特に2017年以降に好走馬が多い。この17頭中16頭はG1連対実績馬で、そのうち14頭はG1優勝馬。残る3頭のうち2頭は2022年で、まだG1経験の少ない3歳馬。残る1頭、レインボーラインは同じ前走G1組でG1勝ちのあった2頭に先着を許す3着だった。
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【前走G1からの好走馬(過去10年)】
馬名 年齢 人気 着順 前走 前走人気 前走着順 主なG1実績
14 ジェンティルドンナ 5 2 2 宝塚記念 3 9 ジャパンC
16 リアルスティール 4 7 2 安田記念 2 11 ドバイターフ
17 キタサンブラック 5 1 1 宝塚記念 1 9 ジャパンC
サトノクラウン 5 2 2 宝塚記念 3 1 宝塚記念
レインボーライン 4 13 3 宝塚記念 7 5 菊花賞2着
19 アーモンドアイ 4 1 1 安田記念 1 3 ジャパンC
ダノンプレミアム 4 3 2 安田記念 2 16 朝日杯FS
20 アーモンドアイ 5 1 1 安田記念 1 2 ジャパンC
フィエールマン 5 5 2 天皇賞(春) 1 1 天皇賞(春)
クロノジェネシス 4 2 3 宝塚記念 2 1 宝塚記念
21 エフフォーリア 3 3 1 ダービー 1 2 皐月賞
コントレイル 4 1 2 大阪杯 1 3 ダービー
グランアレグリア 5 2 3 安田記念 1 2 安田記念
22 イクイノックス 3 1 1 ダービー 2 2 ダービー2着
ダノンベルーガ 3 4 3 ダービー 1 4 ダービー4着
23 イクイノックス 4 1 1 宝塚記念 1 1 ドバイシーマC
ジャスティンパレス 4 6 2 宝塚記念 2 3 天皇賞(春)

チェック4前走G2組もG1好走実績必須

 前走G2からの好走馬は表の13頭で、4〜5歳馬がその中心だ。10年前の2014年こそG1好走実績のないスピルバーグが優勝したが、2015年以降は11頭中10頭がG1連対実績馬で、残る1頭・サングレーザーもマイルCSで0.1秒差3着に入った経験はあった。前走G2組でもG1好走実績必須だ。
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【前走G1以外からの好走馬(過去10年)】
馬名 年齢 人気 着順 前走 前走人気 前走着順 G1実績
14 スピルバーグ 5 5 1 毎日王冠 5 3 (ダービー14着)
イスラボニータ 3 1 3 セントライト 1 1 皐月賞
15 ラブリーデイ 5 1 1 京都大賞典 1 1 宝塚記念
ステファノス 4 10 2 毎日王冠 6 7 QE2世C2着
イスラボニータ 4 6 3 毎日王冠 7 3 皐月賞
16 モーリス 5 1 1 札幌記念 1 2 安田記念
ステファノス 5 6 3 毎日王冠 2 5 天皇賞(秋)2着
18 レイデオロ 4 2 1 オールカマー 1 1 ダービー
サングレーザー 4 4 2 札幌記念 2 1 マイルCS3着
キセキ 4 6 3 毎日王冠 6 3 菊花賞
19 アエロリット 5 6 3 毎日王冠 2 2 NHKマイルC
22 パンサラッサ 5 7 2 札幌記念 2 2 ドバイターフ
23 プログノーシス 5 3 3 札幌記念 2 1 QE2世C2着

チェック5追い切り時計で明暗がくっきり分かれる

 パソコン用調教分析ソフト「競馬道 調教マスター」で過去10年の出走馬の追い切りを分析すると、好走馬の大半は栗東のCWか坂路、美浦の南Wコースで追い切られていた。そしてこれらはすべて、追い切り時計で明暗がくっきり分かれた。
 まず、栗東CWならラスト1ハロン12秒0以下が狙いで、複勝率は31.6%栗東坂路は全馬の複勝率が12.7%と低く、中でも4ハロンの時計が52秒8以下だった馬は1頭しか好走していない。遅い分には速いよりも良い点に注意。そして美浦の南W組は、ラスト1ハロン13秒0以下に注目だが、そもそも13秒1以上を要する馬が少なく、時計は気にせず狙っても良いかもしれない。なお、表以外の好走馬1頭は2014年・美浦南坂路のスピルバーグで、過去9年の好走馬は表の3コースに限られる。
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【栗東CW、栗東坂路、美浦南Wコース追い切り馬の成績(過去10年)】
コース タイム 成績 勝率 連対率 複勝率
栗東CW 1F 〜12.0 1-2-3-13 5.3% 15.8% 31.6%
1F 12.1〜 1-0-1-15 5.9% 5.9% 11.8%
2-2-4-28 5.6% 11.1% 22.2%
栗東坂路 4F 〜52.8 0-1-0-17 0.0% 5.6% 5.6%
4F 52.9〜53.8 0-3-0-16 0.0% 15.8% 15.8%
4F 53.9〜 0-2-1-15 0.0% 11.1% 16.7%
0-6-1-48 0.0% 10.9% 12.7%
美浦南W 1F 〜12.0 3-0-1-7 27.3% 27.3% 36.4%
1F 12.1〜13.0 4-2-4-16 15.4% 23.1% 38.5%
1F 13.1〜 0-0-0-6 0.0% 0.0% 0.0%
7-2-5-29 16.3% 20.9% 32.6%